オーラが場に出る/フェイズ・インする
2008年2月4日 以下の各オーラの振る舞いははたして達成されるのかどうか、考えてみる。
(a) 《聖なる力》が《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(b) 《邪悪なる力》が《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(c) つけるべきクリーチャーが何もない状況下で、《聖なる力》が場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(d) 黒を指定した《変容する大空》がある状況下で、《聖なる力》が場にいる《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(e) 《スランのレンズ》がある状況下で、《邪悪なる力》が場にいる《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(f) 《栄光の頌歌》が場に出よう/フェイズ・インしようとして、それと同時に《エンチャント奪取》がその《栄光の頌歌》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
オーラがエンチャント先となるオブジェクトにエンチャントできるのかどうかを「オーラが場に出る/フェイズ・インする際」の時点と「場に出た/フェイズ・インした後」の時点とで比較してみると、次のとおりになる。
[〜する際] → [〜した後]
(a) 適正 → 適正
(b) 不正 → 不正
(c) 無し → 無し
(d) 適正 → 不正
(e) 不正 → 適正
(f) 無し → 適正
適正=オーラがオブジェクトにエンチャントできる
不正=オブジェクトが場にあるが、オーラがそれにエンチャントできない
無し=そもそもオブジェクトが場にない
オーラが場に出る場合、「オーラがエンチャント先のオブジェクトに適正にエンチャントできるのか?」を「場に出る際」の時点でのオーラとオブジェクトの特性を用いて判断する。適正ならば、オーラはオブジェクトにつけられた状態で場に出る。不正およびオブジェクト不在ならば、オーラは場に出ずに以前の領域に留まる。
オーラがフェイズ・インする場合、「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インする際」の時点での特性で判断するのか、それとも「フェイズ・インした後」の時点での特性で判断するのか、CRを見てもその点がよく判らない。
502.15jより
If an Aura phases in but it’s no longer legal for it to be attached to the object or player it was attached to, the Aura returns to play and then is placed in its owner’s graveyard.
Glossary "Attach"より
If an Aura would phase in but can no longer enchant the object it was attached to, it phases in and is then put into its owner’s graveyard as a state-based effect;
次の二通りが考えられるが、どちらかと言えば前者ではないかと。どちらでもない可能性も大いにある。
*「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インする際」の時点での特性で判断する。適正・不正によらず、オーラはオブジェクトにつけられた状態でフェイズ・インするうえ、オブジェクト不在であっても、オーラはどれにもつけられていない状態でフェイズ・インする。その直後、必要に応じて状況起因効果での墓地への移動が起こる。
*「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インした後」の時点での特性で判断する。適正・不正によらず、オーラはオブジェクトにつけられた状態でフェイズ・インするうえ、オブジェクト不在であっても、オーラはどれにもつけられていない状態でフェイズ・インする。その直後、必要に応じて状況起因効果での墓地への移動が起こる。
というわけで、前者に基づいた暫定的な答えは以下のとおり。
(a) 《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態で場に出る/フェイズ・インする。
(b) 《邪悪なる力》は場に出ることができず(《白騎士》につけられない)、元の領域に留まる
/《邪悪なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる。
(c) 《聖なる力》は場に出ることができず(どれにもつけられない)、元の領域に留まる
/《聖なる力》はどれにもつけられていない状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる。
(d) 《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態で場に出た後、状況起因効果で墓地に置かれる。
/《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる???
(e) 《邪悪なる力》は場に出ことができず(《白騎士》につけられない)、元の領域に留まる
/《邪悪なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インする???
(f) 《栄光の頌歌》は場に出るが、《エンチャント奪取》は場に出ることができず(《エンチャント奪取》につけられない)、元の領域に留まる
/《栄光の頌歌》はフェイズ・インするが、《エンチャント奪取》はどれにもつけられていない状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる???
だれか、いけん、たのむ。
(a) 《聖なる力》が《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(b) 《邪悪なる力》が《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(c) つけるべきクリーチャーが何もない状況下で、《聖なる力》が場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(d) 黒を指定した《変容する大空》がある状況下で、《聖なる力》が場にいる《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(e) 《スランのレンズ》がある状況下で、《邪悪なる力》が場にいる《白騎士》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
(f) 《栄光の頌歌》が場に出よう/フェイズ・インしようとして、それと同時に《エンチャント奪取》がその《栄光の頌歌》につけられた状態で場に出よう/フェイズ・インしようとする。
オーラがエンチャント先となるオブジェクトにエンチャントできるのかどうかを「オーラが場に出る/フェイズ・インする際」の時点と「場に出た/フェイズ・インした後」の時点とで比較してみると、次のとおりになる。
[〜する際] → [〜した後]
(a) 適正 → 適正
(b) 不正 → 不正
(c) 無し → 無し
(d) 適正 → 不正
(e) 不正 → 適正
(f) 無し → 適正
適正=オーラがオブジェクトにエンチャントできる
不正=オブジェクトが場にあるが、オーラがそれにエンチャントできない
無し=そもそもオブジェクトが場にない
オーラが場に出る場合、「オーラがエンチャント先のオブジェクトに適正にエンチャントできるのか?」を「場に出る際」の時点でのオーラとオブジェクトの特性を用いて判断する。適正ならば、オーラはオブジェクトにつけられた状態で場に出る。不正およびオブジェクト不在ならば、オーラは場に出ずに以前の領域に留まる。
オーラがフェイズ・インする場合、「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インする際」の時点での特性で判断するのか、それとも「フェイズ・インした後」の時点での特性で判断するのか、CRを見てもその点がよく判らない。
502.15jより
If an Aura phases in but it’s no longer legal for it to be attached to the object or player it was attached to, the Aura returns to play and then is placed in its owner’s graveyard.
Glossary "Attach"より
If an Aura would phase in but can no longer enchant the object it was attached to, it phases in and is then put into its owner’s graveyard as a state-based effect;
次の二通りが考えられるが、どちらかと言えば前者ではないかと。どちらでもない可能性も大いにある。
*「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インする際」の時点での特性で判断する。適正・不正によらず、オーラはオブジェクトにつけられた状態でフェイズ・インするうえ、オブジェクト不在であっても、オーラはどれにもつけられていない状態でフェイズ・インする。その直後、必要に応じて状況起因効果での墓地への移動が起こる。
*「適正にエンチャントできるのかどうか?」を「フェイズ・インした後」の時点での特性で判断する。適正・不正によらず、オーラはオブジェクトにつけられた状態でフェイズ・インするうえ、オブジェクト不在であっても、オーラはどれにもつけられていない状態でフェイズ・インする。その直後、必要に応じて状況起因効果での墓地への移動が起こる。
というわけで、前者に基づいた暫定的な答えは以下のとおり。
(a) 《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態で場に出る/フェイズ・インする。
(b) 《邪悪なる力》は場に出ることができず(《白騎士》につけられない)、元の領域に留まる
/《邪悪なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる。
(c) 《聖なる力》は場に出ることができず(どれにもつけられない)、元の領域に留まる
/《聖なる力》はどれにもつけられていない状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる。
(d) 《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態で場に出た後、状況起因効果で墓地に置かれる。
/《聖なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる???
(e) 《邪悪なる力》は場に出ことができず(《白騎士》につけられない)、元の領域に留まる
/《邪悪なる力》は《白騎士》につけられた状態でフェイズ・インする???
(f) 《栄光の頌歌》は場に出るが、《エンチャント奪取》は場に出ることができず(《エンチャント奪取》につけられない)、元の領域に留まる
/《栄光の頌歌》はフェイズ・インするが、《エンチャント奪取》はどれにもつけられていない状態でフェイズ・インした後、状況起因効果で墓地に置かれる???
だれか、いけん、たのむ。
オーラが場に出る際にエンチャント先が適正かどうか判断しようとして、場に出る際のオーラの特性を見る場合、CR419.6iが適用されるのだろうか? 今回のネタは、そうだという前提の下で思いついた現象。
《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice(DST)》が場にある状況で、《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec(10E)》を対象として《邪悪なる力/Unholy Strength(10E)》をプレイする。《マイコシンスの格子》によりスタック上の《邪悪なる力》は無色であるので、《ヴェクの聖騎士》のプロテクション(黒)の影響を受けない。そのため、プレイは適正であり、対象不適正による打ち消しも起こらない。
しかし、プレイされた《邪悪なる力》の解決によって、それが《ヴェクの聖騎士》につけられた状態で場に出ようとすると、その「場に出る際」の時点では、《邪悪なる力》は《マイコシンスの格子》の影響を受けていないものとして考えなければならないことになる。よって、《ヴェクの聖騎士》は呪文《邪悪なる力》の対象としては適正なのに、それが場に出る際のエンチャント先としては不適正である、という珍しい状況が発生する。
結局、《邪悪なる力》は場に出る代わりに墓地に置かれることになる(オーラがスタックから場に移動する際に適正なエンチャント先がない場合の「つける/Attach」のルールにより)。《マイコシンスの格子》の無色化によって一見問題なくエンチャントできそうに見えたりもするのだが、なんてこったい。
決められたエンチャント先につけるよう指示されるのではなく、《再拘束/Retether(PLC)》などによってオーラが場に出る際にオーラのコントローラー(になるプレイヤー)が適正なエンチャント先を選ぶ場合も、「その時点でのオーラの特性はCR419.6iを反映したものである」とするのではなかろうか?
(《再拘束》によって場に出る《邪悪なる力》のエンチャント先を決める場合、《マイコシンスの格子》が場にあっても《邪悪なる力》は無色ではなく黒として扱い、エンチャント先としてプロテクション(黒)を持つクリーチャーを指定することはできない。)
だれか、いけん、もとむ。
《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice(DST)》が場にある状況で、《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec(10E)》を対象として《邪悪なる力/Unholy Strength(10E)》をプレイする。《マイコシンスの格子》によりスタック上の《邪悪なる力》は無色であるので、《ヴェクの聖騎士》のプロテクション(黒)の影響を受けない。そのため、プレイは適正であり、対象不適正による打ち消しも起こらない。
しかし、プレイされた《邪悪なる力》の解決によって、それが《ヴェクの聖騎士》につけられた状態で場に出ようとすると、その「場に出る際」の時点では、《邪悪なる力》は《マイコシンスの格子》の影響を受けていないものとして考えなければならないことになる。よって、《ヴェクの聖騎士》は呪文《邪悪なる力》の対象としては適正なのに、それが場に出る際のエンチャント先としては不適正である、という珍しい状況が発生する。
結局、《邪悪なる力》は場に出る代わりに墓地に置かれることになる(オーラがスタックから場に移動する際に適正なエンチャント先がない場合の「つける/Attach」のルールにより)。《マイコシンスの格子》の無色化によって一見問題なくエンチャントできそうに見えたりもするのだが、なんてこったい。
決められたエンチャント先につけるよう指示されるのではなく、《再拘束/Retether(PLC)》などによってオーラが場に出る際にオーラのコントローラー(になるプレイヤー)が適正なエンチャント先を選ぶ場合も、「その時点でのオーラの特性はCR419.6iを反映したものである」とするのではなかろうか?
(《再拘束》によって場に出る《邪悪なる力》のエンチャント先を決める場合、《マイコシンスの格子》が場にあっても《邪悪なる力》は無色ではなく黒として扱い、エンチャント先としてプロテクション(黒)を持つクリーチャーを指定することはできない。)
だれか、いけん、もとむ。
プレイヤーAとBが対戦していて、それぞれが《ヴィダルケンの宇宙儀/Vedalken Orrery(5DN)》をコントロールしていた。
Aのターンの間に、Bが《実物提示教育/Show and Tell(USG)》をプレイした。すると、それに対応してAが《変化の風/Winds of Change(5ED)》をプレイし、各手札の中身が一新されてしまった。
《実物提示教育》の解決時、まずアクティブ・プレイヤーであるAが手札から場に出すべきカードを1枚選び、それを手札とは別に伏せておいた。Bはそれを見届けた後、当初の予定とはすっかり変わってしまった手札に頭を抱えつつも、少し考えてからカードを1枚選んで、それを伏せた。
そして、選んだカードを両者が同時に場に出したとき、事件は起こった!
なんと、Aが場に出したカードは《チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar(LRW)》――プレインズウォーカー・カードだった。当然、アーティファクトでもクリーチャーでもエンチャントでも土地でもないカードであり、《実物提示教育》によって場に出すための条件に合わない。
Bは主張した。
「Aがカードを1枚選んだから、自分もカードを1枚選んだのに。Aがカードを選ばないならば、自分もまだ出さないつもりだった!」
Bがカードを選ぶ前に「少し考えて」いたのは、そういうことだったらしい。
現行のCRおよびPG(ペナルティー・ガイドライン)は、Bが被った悲劇を救済するようにはなっているのか?
各々がカードを選ぶ際にそれを公開して条件に合うことを示す(同時に場に出す前に)のであれば、上記のような問題は起こらないのだが。
だれか、いけん、たのむ。
Aのターンの間に、Bが《実物提示教育/Show and Tell(USG)》をプレイした。すると、それに対応してAが《変化の風/Winds of Change(5ED)》をプレイし、各手札の中身が一新されてしまった。
《実物提示教育》の解決時、まずアクティブ・プレイヤーであるAが手札から場に出すべきカードを1枚選び、それを手札とは別に伏せておいた。Bはそれを見届けた後、当初の予定とはすっかり変わってしまった手札に頭を抱えつつも、少し考えてからカードを1枚選んで、それを伏せた。
そして、選んだカードを両者が同時に場に出したとき、事件は起こった!
なんと、Aが場に出したカードは《チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar(LRW)》――プレインズウォーカー・カードだった。当然、アーティファクトでもクリーチャーでもエンチャントでも土地でもないカードであり、《実物提示教育》によって場に出すための条件に合わない。
Bは主張した。
「Aがカードを1枚選んだから、自分もカードを1枚選んだのに。Aがカードを選ばないならば、自分もまだ出さないつもりだった!」
Bがカードを選ぶ前に「少し考えて」いたのは、そういうことだったらしい。
現行のCRおよびPG(ペナルティー・ガイドライン)は、Bが被った悲劇を救済するようにはなっているのか?
各々がカードを選ぶ際にそれを公開して条件に合うことを示す(同時に場に出す前に)のであれば、上記のような問題は起こらないのだが。
APがカードを1枚選び、それを公開して条件に合うことを示す。
→NAPがカードを1枚選び、それを公開して条件に合うことを示す。
→全員が同時に自分が選んだカードを場に出す。
だれか、いけん、たのむ。
《再拘束》+《イクスリッドの看守》
2008年2月7日コメント (1) 先日のネタ、
《邪悪なる力》+《ヴェクの聖騎士》+《マイコシンスの格子》
(http://diarynote.jp/d/85098/20080205.html)
からの続き。
自分の墓地にいろいろな種類のオーラ・カードが置かれていて、それらのカードは場にある《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer(FUT)》によってエンチャント能力を失っている。その状況で自分が《再拘束/Retether(PLC)》をプレイすると、その解決時に墓地のオーラ・カードはどのように振る舞うのか?
まず、オーラ・カードが場に出る際のそれらの特性に、CR419.6iが適用されるのかどうかで、場合分けしてみる。
(a) オーラ・カードが「墓地から場に出る際」も、それらが「墓地にある」間と同じように《イクスリッドの看守》の影響を受けているので、それらはエンチャント能力を持たないまま場に出ようとする。
(CR419.6iは適用されない。)
(b) オーラ・カードが「墓地から場に出る際」は、それらが「墓地にある」間とは違って《イクスリッドの看守》の影響を受けていないため、それらは本来のエンチャント能力を持って場に出ようとする。
(CR419.6iは適用される。)
とりあえず(b)から。この場合のオーラ・カードの挙動は、(《イクスリッドの看守》無しで)普通に《再拘束》した場合と同じようになる。オーラ・カードが持つエンチャント能力の内容に応じて、クリーチャーについた状態で場に出たり、場には出ず墓地に留まったりする。特に目新しいことが起こるわけではない。
次に(a)の場合。オーラ・カードが場に出るに際し、それらの適正なエンチャント先を選ぶ必要があるわけだが、問題なのは「エンチャント能力を持っていない」という点である。このことは、エンチャント先の選択に関してどう影響するのだろうか?
(a-i) エンチャント能力を持たないオーラは、どのようなオブジェクトにもプレイヤーにもエンチャントできる。つまり、適正なエンチャント先が何も制限されていない状態である(実際には《再拘束》からの制限が加わることで、それらのオーラはクリーチャーにしかエンチャントできないが)。
よって、《聖なる力/Holy Strength(10E)》だろうが《肥沃な大地/Fertile Ground(LRW)》だろうが《物静かな破損/Quiet Disrepair(FUT)》だろうが、同じようにクリーチャーについた状態で場に出る。その後、場に出たオーラはそれまで失っていたエンチャント能力を取り戻すので、現在ついているクリーチャーをエンチャントするのに適正でないエンチャント能力を持っているもの(《灰色熊/Grizzly Bears(10E)》についている《肥沃な大地》など)は、状況起因効果によって墓地に置かれる。
(a-ii) エンチャント能力を持たないオーラは、どのようなオブジェクトにもプレイヤーにもエンチャントできない。つまり、適正なエンチャント先が全くない状態である。
よって、《聖なる力》であっても《肥沃な大地》であっても《物静かな破損》であっても、すべてのオーラ・カードは場に出ず墓地に留まる。
*まとめ
(a-i) すべてのオーラ・カードがクリーチャーについた状態で場に出る。その後エンチャント能力を持つようになったことにより、適正でないエンチャント先についているオーラが状況起因効果で墓地に置かれる。
(a-ii) すべてのオーラ・カードは場に出ず墓地に留まったまま。
(b) 本来の特性のときのオーラ・カードがクリーチャーに適正にエンチャントできるかどうかに応じて、各オーラ・カードはクリーチャーについた状態で場に出たり、場には出ず墓地に留まったりする。
前回のときは、CR419.6iを適用してオーラの特性を考えるとうまくエンチャントできなかったのだが、今度の場合は逆に、CR419.6iを適用しないでオーラの特性を考えると変なエンチャントの仕方になってしまう。実に面白い。CR419.6iの扱いははたして? また「エンチャント能力を持たないオーラの適正なエンチャント先」の解釈は?
だれか、いけん、たのむ。
《邪悪なる力》+《ヴェクの聖騎士》+《マイコシンスの格子》
(http://diarynote.jp/d/85098/20080205.html)
からの続き。
自分の墓地にいろいろな種類のオーラ・カードが置かれていて、それらのカードは場にある《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer(FUT)》によってエンチャント能力を失っている。その状況で自分が《再拘束/Retether(PLC)》をプレイすると、その解決時に墓地のオーラ・カードはどのように振る舞うのか?
まず、オーラ・カードが場に出る際のそれらの特性に、CR419.6iが適用されるのかどうかで、場合分けしてみる。
(a) オーラ・カードが「墓地から場に出る際」も、それらが「墓地にある」間と同じように《イクスリッドの看守》の影響を受けているので、それらはエンチャント能力を持たないまま場に出ようとする。
(CR419.6iは適用されない。)
(b) オーラ・カードが「墓地から場に出る際」は、それらが「墓地にある」間とは違って《イクスリッドの看守》の影響を受けていないため、それらは本来のエンチャント能力を持って場に出ようとする。
(CR419.6iは適用される。)
とりあえず(b)から。この場合のオーラ・カードの挙動は、(《イクスリッドの看守》無しで)普通に《再拘束》した場合と同じようになる。オーラ・カードが持つエンチャント能力の内容に応じて、クリーチャーについた状態で場に出たり、場には出ず墓地に留まったりする。特に目新しいことが起こるわけではない。
次に(a)の場合。オーラ・カードが場に出るに際し、それらの適正なエンチャント先を選ぶ必要があるわけだが、問題なのは「エンチャント能力を持っていない」という点である。このことは、エンチャント先の選択に関してどう影響するのだろうか?
(a-i) エンチャント能力を持たないオーラは、どのようなオブジェクトにもプレイヤーにもエンチャントできる。つまり、適正なエンチャント先が何も制限されていない状態である(実際には《再拘束》からの制限が加わることで、それらのオーラはクリーチャーにしかエンチャントできないが)。
よって、《聖なる力/Holy Strength(10E)》だろうが《肥沃な大地/Fertile Ground(LRW)》だろうが《物静かな破損/Quiet Disrepair(FUT)》だろうが、同じようにクリーチャーについた状態で場に出る。その後、場に出たオーラはそれまで失っていたエンチャント能力を取り戻すので、現在ついているクリーチャーをエンチャントするのに適正でないエンチャント能力を持っているもの(《灰色熊/Grizzly Bears(10E)》についている《肥沃な大地》など)は、状況起因効果によって墓地に置かれる。
(a-ii) エンチャント能力を持たないオーラは、どのようなオブジェクトにもプレイヤーにもエンチャントできない。つまり、適正なエンチャント先が全くない状態である。
よって、《聖なる力》であっても《肥沃な大地》であっても《物静かな破損》であっても、すべてのオーラ・カードは場に出ず墓地に留まる。
*まとめ
(a-i) すべてのオーラ・カードがクリーチャーについた状態で場に出る。その後エンチャント能力を持つようになったことにより、適正でないエンチャント先についているオーラが状況起因効果で墓地に置かれる。
(a-ii) すべてのオーラ・カードは場に出ず墓地に留まったまま。
(b) 本来の特性のときのオーラ・カードがクリーチャーに適正にエンチャントできるかどうかに応じて、各オーラ・カードはクリーチャーについた状態で場に出たり、場には出ず墓地に留まったりする。
前回のときは、CR419.6iを適用してオーラの特性を考えるとうまくエンチャントできなかったのだが、今度の場合は逆に、CR419.6iを適用しないでオーラの特性を考えると変なエンチャントの仕方になってしまう。実に面白い。CR419.6iの扱いははたして? また「エンチャント能力を持たないオーラの適正なエンチャント先」の解釈は?
だれか、いけん、たのむ。
《侵略計画》《手練れの戦術》《Melee》
2008年2月14日《侵略計画/Invasion Plans》
{2}{R}
Enchantment
All creatures block each turn if able.
Instead of the defending player, the attacking player chooses how each creature blocks.
《手練れの戦術/Master Warcraft》
{2}{R/W}{R/W}
Instant
({R/W} can be paid with either {R} or {W}.)
Play Master Warcraft only before attackers are declared.
You choose which creatures attack this turn. You choose how each creature blocks this turn.
《Melee》
{4}{R}
Instant
Play Melee only during your combat phase before the declare blockers step.
Instead of defending player, you choose how each creature blocks this turn.
Whenever a creature attacks and isn’t blocked this turn, untap it and remove it from combat.
置換効果でよく使われる『instead of』という語句が《侵略計画/Invasion Plans(STH)》《Melee(ICE)》に含まれているが、これらの効果は、置換効果なのか? それとも《手練れの戦術/Master Warcraft(RAV)》のような単なる「ルールの変更」なのか?
Aが攻撃プレイヤー、Bが防御プレイヤーであり、ちょっと複雑な手順で作られた2つの《Melee》の効果が、Aの《Melee》の効果、Bの《Melee》の効果のタイムスタンプ順で共存している。
この場合、A・Bどちらが「各クリーチャーがどのようにブロックするのか」を決めるのか?
《Melee》の効果が置換効果であると考えれば、結果として攻撃プレイヤーであるAが決めることになる。
まず、Aの《Melee》の効果から先に適用すると、Bの代わりにAが決めることになる。そうすると、もはやBの《Melee》の効果は適用できない。
逆に、Bの《Melee》の効果から先に適用すると、Bの代わりにBが決める……そのままである。続いてAの《Melee》の効果を適用して、Bの代わりにAが決めることになる。
順番に関係なく、Aが決めることになるのである。A・Bの《Melee》の効果のタイムスタンプは、ここでは問題とならない。
しかし、《Melee》の効果がルールの変更であると考えれば、結果として防御プレイヤーであるBが決めることになる。
A・Bの《Melee》の効果は、『instead of 〜』を無視して単に「Aが決める」「Bが決める」という効果だと見なせる。
そして、A・Bの《Melee》の効果の適用順は、上記の場合と違ってタイムスタンプ順で決められる。
よって、タイムスタンプが古いAの《Melee》の効果より、新しいBの《Melee》の効果が優先されるため、Bが決めることになるのである。
はたして、実際のところはいかがなものか?
----------
あと、「複数への攻撃」ルールを用いないプレイヤーA・B・Cの三人戦で、攻撃プレイヤーがAで、防御プレイヤーがBのとき、《侵略計画》と、攻撃プレイヤーでも防御プレイヤーでもないCによる《手練れの戦術》が共存してた場合、「各クリーチャーがどのようにブロックするのか」を決めるのは誰なのか? 2つの効果のタイムスタンプ順によって変わるのだろうか?
----------
そういえば、昔、《侵略計画》と「ブロック・コスト」が共存していると、クリーチャーは全くブロックに参加できない、という裁定があった。《侵略計画》により攻撃プレイヤーが「各クリーチャーがどのようにブロックするか」を決めるのだが、ブロック・クリーチャーのブロック・コストを誰が支払うのかも攻撃プレイヤーに変わる。しかし、ブロック・コストを支払えるのはそのクリーチャーのコントローラーのみであり、自分がコントロールしていないクリーチャーのブロック・コストを支払うことができないため、不正なブロック指定として巻き戻され、結果どのクリーチャーもブロックに参加できなくなるのである。
で、今思ったのだが、《手練れの戦術》を使った場合、攻撃に参加するクリーチャーを選ぶのは《手練れの戦術》のコントローラーで、選ばれたクリーチャーがどこに攻撃するのかを選ぶのは攻撃プレイヤー、だそうだが、攻撃コストを支払う義務はどちらのプレイヤーにあるのだろう?
----------
だれか、いけん、たのむ。
《死者の王、ドラルヌ》
2008年2月20日 《死者の王、ドラルヌ/Dralnu, Lich Lord(TSP)》の起動型能力によってフラッシュバックを得ている墓地の《火葬/Incinerate(10E)》をプレイする。対戦相手にダメージを与えた《火葬》は、フラッシュバックによって墓地に置かれるのではなくゲームから取り除かれる……だと今まで思っていたのだが、という話。
「《死者の王、ドラルヌ》の起動型能力によってフラッシュバックを得ている墓地の《火葬》が、プレイされてスタックに移動した」という状況は、217.1cにある4つの例外のどれでもない。
そのため、スタック上の《火葬》には「フラッシュバックを得る」効果はもはや影響していない、つまりその《火葬》はフラッシュバックを持っていないはず。
さらに、フラッシュバックの「スタックからの移動先を置換する能力」はスタック上で機能するものであり、「墓地からのプレイを許可する能力」とは別々に分けられている。
だから、スタック上の《火葬》がフラッシュバックを持っていないならば、(フラッシュバック・コストが支払われているにも関わらず)置換は生じず《火葬》は墓地に置かれるはず。
そしたら「《死者の王、ドラルヌ》でフラッシュバックを与えて墓地の《火葬》をプレイ」が何度でもできるのか!? 《ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge(CSP)》で墓地の部族・インスタント・カードや部族・ソーサリー・カードが何度もプレイできる例があるから、アリと言ったらアリなのだが……《死者の王、ドラルヌ》の本来の主旨はそうではない気がする。
時のらせんが発売された際のCR更新より以前では、現在フラッシュバックの2つに分けられている能力は、墓地で機能する能力として1つの能力にまとめられていた。そうであれば、最初に墓地からのプレイを宣言した時点で既にスタックからの呪文の移動先の置換が「予約」されているので、スタック上の《火葬》がフラッシュバックを持っていなくてもゲームから取り除かれる、と考えられるのだが。
はたして、どうなるのか(どうあるべきなのか)?
(a) スタック上の《火葬》は依然としてフラッシュバックを持っていて、墓地に置かれる代わりにゲームから取り除かれる。
(b) スタック上の《火葬》はもはやフラッシュバックを持っていないが、墓地に置かれる代わりにゲームから取り除かれる。
(c) スタック上の《火葬》はもはやフラッシュバックを持っていないし、通常どおり墓地に置かれる。
だれか、いけん、たのむ。
「《死者の王、ドラルヌ》の起動型能力によってフラッシュバックを得ている墓地の《火葬》が、プレイされてスタックに移動した」という状況は、217.1cにある4つの例外のどれでもない。
そのため、スタック上の《火葬》には「フラッシュバックを得る」効果はもはや影響していない、つまりその《火葬》はフラッシュバックを持っていないはず。
217.1c ある領域から他の領域に移動したオブジェクトは、新しいオブジェクトとして扱われる。以前の領域に関連した効果は失われる。このルールには4つの例外がある。1)スタックに積まれているアーティファクト呪文、クリーチャー呪文、エンチャント呪文、プレインズウォーカー呪文の特性を変更する、呪文や起動型能力、誘発型能力による効果は、その呪文によって生成されるパーマネントにも適用され続ける。2)オブジェクトがある領域から他の領域に移動することによって誘発する能力(例えば、「《怨恨/Rancor》が場から墓地に置かれたとき」など)は、新しい領域に存在するそのオブジェクトを見つけることができる。3)スタックに積まれているアーティファクト呪文、クリーチャー呪文、エンチャント呪文、プレインズウォーカー呪文からのダメージに適用される軽減効果は、その呪文によって生成されるパーマネントにも適用される。4)フェイズ・アウトあるいはフェイズ・インしたパーマネントは、その元の状態を覚えている。rule 217.8c 参照。
さらに、フラッシュバックの「スタックからの移動先を置換する能力」はスタック上で機能するものであり、「墓地からのプレイを許可する能力」とは別々に分けられている。
だから、スタック上の《火葬》がフラッシュバックを持っていないならば、(フラッシュバック・コストが支払われているにも関わらず)置換は生じず《火葬》は墓地に置かれるはず。
502.22a フラッシュバックは、ある種のインスタントやソーサリー・カードに存在する、2つの常在型能力を表すキーワードであり、その1つはそのカードが墓地にある間に働き、もう1つはそのカードがスタックにある間に働く。「フラッシュバック [コスト]/Flashback [コスト]」は、「このカードのマナ・コストを払うのではなく[コスト]を支払うことで、あなたはこのカードを墓地からプレイしてもよい」「フラッシュバック・コストが支払われている場合、このカードがスタックから離れる場合、他の場所に移動させるかわりにゲームから取り除く」ということを意味する。フラッシュバック能力を使って呪文をプレイすることは、rule 409.1b、rule 409.1f-h の代替コストを支払うことに関するルールに従う。
そしたら「《死者の王、ドラルヌ》でフラッシュバックを与えて墓地の《火葬》をプレイ」が何度でもできるのか!? 《ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge(CSP)》で墓地の部族・インスタント・カードや部族・ソーサリー・カードが何度もプレイできる例があるから、アリと言ったらアリなのだが……《死者の王、ドラルヌ》の本来の主旨はそうではない気がする。
時のらせんが発売された際のCR更新より以前では、現在フラッシュバックの2つに分けられている能力は、墓地で機能する能力として1つの能力にまとめられていた。そうであれば、最初に墓地からのプレイを宣言した時点で既にスタックからの呪文の移動先の置換が「予約」されているので、スタック上の《火葬》がフラッシュバックを持っていなくてもゲームから取り除かれる、と考えられるのだが。
はたして、どうなるのか(どうあるべきなのか)?
(a) スタック上の《火葬》は依然としてフラッシュバックを持っていて、墓地に置かれる代わりにゲームから取り除かれる。
(b) スタック上の《火葬》はもはやフラッシュバックを持っていないが、墓地に置かれる代わりにゲームから取り除かれる。
(c) スタック上の《火葬》はもはやフラッシュバックを持っていないし、通常どおり墓地に置かれる。
だれか、いけん、たのむ。